バルコフィックスライニング
耐食性・耐磨耗性に優れ様々な素材表面へのライニングが実現。

大機ゴム工業のゴムライニングは、ゴム独自の特性を利用し、様々な形状の金属、コンクリート等の素材表面へライニング可能とし、優れた耐食性を発揮します。
1930年、日本初のゴムライニング国産化に成功して以来高い評価を得、主として化学工場や発電所向けに納入してきました。近年ではIT関連工業や環境保全分野へも採用され、そのシェアはますます広がっております。
また、欧州のREACH規制をはじめとして化学物質の規制が強化される中、当社はこれら国際的な市場動向に対応して、環境負荷の低減に取り組み、下記ゴムライニング材質の開発に成功しています。
- 1. クロロプレンゴムライニング材質
- 鉛フリー化により食品および食品添加物の基準に適合
- 2. 天然硬質ゴムライニング材質
- 世界的な水道・食品用衛生基準である、北米のNSF(National Sanitary Foundation) 規格に適合
- 上水道設備用ライニング材料として、(社)日本水道協会が定める溶出試験(JWWA Z 108:2004)の全項目に適合
これらによって、当社のゴムライニングは環境適合性が非常に高まり、水道・食品分野へも拡大しています。
特徴
広範囲の耐薬品性
ゴムライニング各材質は優れた耐薬品性を有し、広範囲の薬品に耐性があります。特に耐熱性の優秀な材質や強酸化剤、溶剤に対しても高い耐食性を有する特殊材質もあります。また、耐摩耗性が必要な場合には、特殊配合の軟質ゴムが用意されています。当社では使用条件に応じてこれらの材質を駆使して経済的で耐久性の高いゴムライニングを行います。
耐熱性(110℃まで使用可)
ゴムライニングの接着強度は、高温での強度低下が少ないので、高い温度でも安心して使用できます。その最高使用温度は材質および使用条件により異なりますが、耐熱ゴム材質を使用すれば、一般に110℃までの連続使用に耐え、条件によっては、120℃での断続使用も可能です。
ゴムライニング厚みは全て耐食層、
耐摩耗性ゴム
ゴムライニングは、特殊な反応性接着剤の使用により耐食ライニング層を直接金属に接着させていますので、接着層の必要がなくライニング全体の厚さが有効な耐食性、耐摩耗性の層となっています。
金属、コンクリートとの接着に対する優秀性
ゴムライニング材質は、耐食合金に比べて比重が小さく、しかも接着強度が高いので高速回転機器のライニング材質として最適です。また、ゴムライニングには特殊な接着剤の使用と下地処理を行うことにより、コンクリートへのライニングも可能な材質もあり、金属基体と同じようなライニングができます。
代表的性質
項目 | 単位 | 硬質天然ゴム | 軟質天然ゴム | クロロブレンゴム | ブチルゴム |
---|---|---|---|---|---|
比重 | 1.2〜1.5 | 1.0〜1.4 | 1.3〜1.8 | 1.0〜1.5 | |
引張り強さ | MPa | 19.6〜58.8 | 14.7〜24.5 | 9.8〜19.6 | 7.8〜14.7 |
伸び | ℅ | 3〜50 | 300〜800 | 300〜600 | 300〜600 |
硬さ | デュロメータタイプA形 デュロメータタイプD形 |
- 65〜85 |
35〜75 - |
40〜75 - |
40〜75 - |
接着強さ | MPa | 9.8〜19.6 | 2.9~6.9 | 2.9〜4.9 | 2.9〜4.9 |
曲げ強さ | MPa | 29.4〜68.6 | - | - | - |
熱伝導度 | J/m S・K | 0.17〜0.29 | 0.12〜0.17 | 0.17〜0.23 | 0.12〜0.17 |
線膨張係数 | x10-5/℃ | 3〜7 | 8〜15 | 10〜17 | 12〜17 |
比熱 | J/g・K | 1.25 | 1.67 | 1.67 | 1.67 |
体積固有抵抗 | Ω✕㎝ | 1013〜1015 | 1013〜1015 | 107〜1011 | 108〜1010 |